高血圧、脂質異常症、糖尿病
◆ 血圧とは
血圧とは、血液が流れるときに血管の壁に与える圧力です
心臓は、常に全身の細胞に酸素や栄養を届ける血液を送り出しています。この血液が心臓から押し出されて血管(動脈)を通るとき、血管の壁に与える圧力が血圧です。
収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上が高血圧(検査室血圧)
血圧には、「収縮期血圧」と「拡張期血圧」があります。
「収縮期血圧」は、心臓が収縮して血液を全身に送り出すときに血管の壁に与える圧力です。
「拡張期血圧」は、心臓が拡張し、血液を取り込んだとき血管の壁にかかる圧力です。
日本高血圧学会による「高血圧治療ガイドライン2009」では、診察室で測定した場合、収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上を高血圧としています。
◆ 血圧が高いとどうなるの?
高血圧は脳や心臓に障害を起こします
高血圧では、血管の壁に高い圧力が常にかかっているため、血管の壁が障害され、壁が厚くなり、動脈硬化を起こします。また、動脈硬化があると、血管は弾力を失い、血圧はさらに高くなります。このように、高血圧と動脈硬化は、悪循環を起こすことになります。
脳の血管が障害されると、脳出血、脳梗塞になります。
心臓の冠動脈(心臓に栄養を送る動脈)が障害されると、狭心症や心筋梗塞になります。
合併症があるとリスクが増えます
高血圧に糖尿病、高脂血症、肥満などの生活習慣病が合併すると、高血圧による血管の障害は進行し、動脈硬化は益々ひどくなります。その結果、脳出血、脳梗塞、狭心症や心筋梗塞などによって死亡する危険度が増えます。
高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満の4つが揃った状態は「死の四重奏」と言われています。